というわけで、昨日の書き込みの続きです。夜行バスでは4時間遅れを体験したのですが、その時は車内にずっとカンヅメ状態になり、まさに「拘束バス」の体験でした。
で、その時は八王子から金沢に向かう西東京バスの高速バスに乗りました。横浜からも金沢行きのバスはあるのですが、この日は東名高速の集中工事にあたっていて、夜間通行止め区間もあることから渋滞は必至。そのリスクを避けるために中央道を走る八王子からのバスを選んだのです。
ほぼ満席のお客さんを乗せて、バスは22時15分に八王子を発車して、中央道にはいっていきます。一通りの案内が終わったらすぐに消灯。スムーズに流れているので、安心して寝ることにしました。ところが、深夜も寝静まった頃、ちょうど1時を回ったところでしたが、バスがピタリとも動かない状況に目が醒めてしまいました。これはただごとではなさそうだと直感して運転手のもとに状況を確認してみると、「恵那山トンネル内で玉突き衝突事故があって、飯田から中津川まで通行止め。開通の見通しは立っていない」とのこと。いかんせん、事故発生の場所が恵那山トンネルの中とは最悪の状況です。これは長期戦覚悟です。運転手は相談した上、一般道経由の迂回を決断した模様で、30分以上かかって飯田インターで高速を下ります。高速を下りてからはとりあえず走り出したとので、もう一眠りします。
そろそろ夜が明けそうだというところ、バスは愛知県内の山の中を走っていましたが、突然バスがストップ。目の前に1車線しかないトンネルが立ちふさがります。しかも、このトンネル、改良工事中で高さ制限がかかっています。このバスが通れるかどうかギリギリのところです。ここが通れないとなると、さらに別の山道に迂回しなければなりません。慎重に慎重を重ねながらバスをトンネルの中へ進めていくのですが、
「ガリガリ。。。ガリガリ。。。」
って、明らかに屋根こすっている音がします。「おいおい、大丈夫かいな」と内心思っていたのですが、まさに冷や汗もので、どうにかこうにかトンネルを通り抜けることができました。しばらく走っていくと駅が見えます。駅名標を確かめてみると「西中金」とあります。ということは、バスは長野県側から山を越えて稲武町・足助を通ってきて、名鉄三河線の終点までたどりついたというわけです(この駅、現在は廃止)。どうやらこのまま名古屋に向かう様子です。猿投グリーンロードの料金所で運転手が「このまま行くと名古屋に行ける?」と尋ねていましたけど、やはり迂回運転でルートがわからないみたいです。このまま行けば名古屋インターまで行けることが判明したので、有料道路を進み、どうにか高速道路に復帰することができました。
さて、6時も回って、定時ならすでに金沢市内に入っていなければならない時間です。車内のお客さんもぼちぼち起き出してきます。当然、外の様子がおかしいことも気付くはずです。運転手もこの段階で状況を説明し、NHKニュースをつけてくれました。この時点で名古屋ですから、4時間以上の遅れはもはや確定です。でも、ニュースによると通行止めの区間が開通したのは明け方過ぎていたので、このまま開通を待っていたら4時間の遅れでは済まなかったはずです。
ここまで来るとお客さんもあきらめの境地です。運転手は遅れを回復すべくかなりのスピードで高速を走っています。途中、サービスエリアに停まったものの、運転手が交代しただけですぐ発車。これにはさすがに大ブーイングです。車内にトイレはあるし、コーヒーもお茶も飲めるというのが休憩なしの理由ですけど、こういう異常時は融通を利かせて下車を認めるべきです。結局、そのせいで金沢に到着するまで空腹状態のままという、なんとも情けない状況に耐えなければなりませんでした。
北陸道に入ってもスピードは落ちません。なんとも恐ろしいほどです。やっとの思いで高速を下りて金沢市内に入ったのは10時半を回っていたところでした。最終的に4時間遅れで到着。駅まで行く予定でしたが、空腹状態に耐えかねて武蔵ケ辻で下車して、近江町市場の食堂に駆け込んだのでした。
いやはや、予測がつかない事故で酷い目に遭ってしまいました。しかも、ずっとバスから降りられない状態でしたから、本当に疲れました。こんな体験は2度としたくないものですね。
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